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市民の内部被ばく検診結果(9)

結果概要

平成28年3月1日

  1. 検査時期:平成27年4月1日から平成27年9月30日
  2. 受診者:南相馬市民 6,838人 (大人 3,290人、子供 3,548人)
  3. 検査機器:キャンベラ社製WBC(南相馬市立総合病院) および日立アロカ社製WBC(医療法人伸裕会 渡辺病院(渡辺クリニック))を使用し、セシウム134および137に由来する放射線を測定しました。機器の器械的測定検出限界は、約4Bq/kg(体重)です。今回の結果は、南相馬市立総合病院および渡辺クリニックでの測定結果をまとめて集計しています。
  4. 検査結果の説明
(1)図1-1、1-2

今回の測定で放射性セシウムが検出された割合は、成人および高校生で0.6% 、20Bq/kg以上を検出した方は3人でした。3人の方に内部被ばくの原因となるようなものを摂取したか聞き取りを行ったところ、キノコや山鳥等の山で採取可能な動植物の摂取が確認されました。一方、子ども検出割合は、0.03%(1人)で、微量のセシウムが検出されましたが、2回目の被ばく検診を行ったところ、セシウムは検出されませんでした。 一回目に検出された値は、人体に影響を及ぼす値ではありませんでしたが、継続して受診勧奨を行います。

(2)図2

体内に放射性セシウムが観測される方の頻度は、大人子ども共に極めて低い値を維持しています。

(3)図3-1、3-2及び3-3

放射性セシウムの年齢別検出割合は60代が1.45%と一番高く、他の年代の検出率は1%未満です。男女別では男性における検出率が高くなります。食生活の違いおよび体内に取り込んだ放射性セシウムの排泄速度(生物学的半減期)の差などが影響していると考えられます。

(4)図4-1、4-2

アンケートの結果、内部被ばくの原因として気になる食材は、大人と子ども共にキノコ類が挙げられます。チリやほこりの吸入については、子どもの学校内(敷地内)の外遊びより、通学時や学校外(敷地外)の外遊びに不安を感じておられる方が比較的多いことがわかりました。

(5)図5-1及び5-2

食材は、多くの方がスーパーなどで流通しているものや、地元産であっても検査を経たものを摂取されており、未検査の食品の摂取を続けている方は少ない状況です。

(6)図6-1及び6-2

水に関しては、飲料水はミネラルウォーターを使用されている方が多く、調理水は市水道を使用されている方が多い傾向にあります。

(7)図7

平成23年9月から平成27年9月の月別受診者数の推移をグラフで表しています。 

(8)図8-1及び8-2

多くの方がWBCによる検査継続を引き続き希望されていることがわかりました。南相馬市では、市民の健康を守るために、今後もWBCでの測定業務を続けていきますので、自分の健康を守るために積極的に受診するようにしてください。

結果の総括

今回は、平成27年4月から平成27年9月末までの検査結果に基づいた南相馬市民の体内被ばく危険度についての委員会見解をご報告致します。

(1)体内に放射性セシウムを取り込んでいる方の割合は、大人・子ども共に測定月が進むにつれて減少傾向を維持しています。現在、南相馬市では、汚染食品等の摂取による内部被ばくのリスクは、非常に低く抑えられていることが判ります。

(2)南相馬市民の食品や環境からの内部被ばくのリスクは低く抑えられていますが、一部の方は、依然として食品や飲料水の放射線汚染に不安を持っているようです。
しかし、これまでのWBCによる体内汚染の検査結果から見ると、放射線で汚染した天然食材を継続して食べるようなことをせず、通常の流通食品を食べる生活を続けていれば、内部被ばくは、十分に低く押さえられることが判明しています。水や食品汚染に不安を持つ方もいるため、今後も引き続き積極的な情報提供を行います。

(3)南相馬市では、市民の健康を守るために、今後も内部被ばく検査をはじめとした事業を実施し、市民の内部被ばくを減らすための活動を続けていきます。市民の皆様は、自分の健康を守るために積極的に受診してくださるようお願いします。

 

南相馬市長 桜井 勝延

南相馬市放射線健康対策委員会

委員長 京都大学名誉教授  渡邉 正己 

委員 南相馬市立総合病院院長 金澤 幸夫

委員 東京工業大学放射線総合センター助教  富田  悟

委員 東京大学医科学研究所研究員 坪倉 正治

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