その57 博物館への「といあわせ」(令和元年8月1日)

更新日:2019年07月12日

馬、男の子、うちわ、おみこし、金魚などが並ぶ帯状の画像

博物館には日々さまざまな問い合わせが寄せられます。

市内外の方から、簡単な質問やときには難しい質問もいただきます。

博物館の学芸員はそうした質問にどのような回答をするのでしょうか。

今回のコラムでは自然関係のことを中心に、博物館に寄せられた質問とそれに対する回答の一部を紹介していきたいと思います。

生き物のなまえを教えてほしい

生き物の名前についての質問は自然に関するご相談では一番多いものですが、すぐに回答できるかどうかはケースバイケースです。

写真で見てすぐにわかる場合もあれば、実際に見てみないとわからない場合もありますし、あるいはその分野の専門の方に見ていただくこともあります。

大きな緑色の葉がたくさんある植物の写真

「この植物の名前は?」

(写真提供:市民の方)

Q1. 「知人からなんの植物かと聞かれました。名前を教えてほしいです。(画像あり)」

A1. 「ヨウシュヤマゴボウだと思われます。毒があるので食べてはだめですが、果実は染料などに使える植物です。」

注. 特徴的な帰化(外来)植物で、写真から人家の近くであることが分かったためすぐに回答することができました。

Q2. 「庭に生えているのが麻かカラムシか教えてほしい。」

A2. 「(現地を確認したうえで)カラムシでした。」

注. 麻であったらどうしようかと、すこしドキドキしながら確認に向かったのを覚えています。

 

Q3. 「(オレンジ色のイトトンボ類の生体を持ち込み)このトンボの名前を教えてほしい。また、同じ場所で青いものもいた。」

A3. 「昆虫に詳しい方が偶然来館していたので、見ていただいたところモートンイトトンボのメスでした。」

注. 昆虫の質問が届いたときに、偶然にも詳しい方が来館中ということが時々あります。これは何かの導きなのかもしれないと、ひそかに私は思っています。

これは化石?

丸い石のような灰色の物体

「これは化石?」

Q4. 「こどもが見つけた石だが、貝の化石か」

A4. 「(化石担当学芸員から)新生代、第三紀の地層で、大年寺層の貝の化石のようです。」

注. 現生の生き物のほか、化石についての質問も時々あります。この相談をしてくれた方はご自宅の裏で貝の化石を見つけたそうです。うらやましい!

残念ながら化石ではなかったときは質問者をがっかりさせてしまいますので、このタイプの質問が飛び込んできた時も少しドキドキしてしまいます。

標本の作り方を教えてほしい

Q5. 「キアシナガバチを室内で殺虫したが、孫が昆虫標本にしたいというのだが博物館で作ってくれるのか。(電話後、お孫さんと来館)」

A5. 「標本作製まではしてあげられないが、作り方や道具を簡単に教えることはできます。(来館後)種類や展足の方法、昆虫針や殺虫に使う酢酸エチルの購入方法・使い方、ラベルの書き方などについて説明。テキストとして中央図書館でも借りられる『標本の作り方 自然を記録に残そう(大阪市立自然史博物館編著)』を紹介。」

注. つかまえた生き物を標本にしたいけれど方法が分からない、博物館で教えてほしいというときはまずはお電話してくださいね。

謎のサクラを復活させたい

Q6. 「枯れてしまったサクラが珍しくて思い出深かったのだが、黄緑色の八重咲きの花だった。周囲の人に言ってもそんな色の桜があるわけがないと言われる。細胞を取り出したりして復活させることはできないか。」

A6. 「黄緑色の花を咲かせるサクラの品種は確かに存在します。『ウコン』などの品種が知られています。枯れた切り株から細胞を培養するのはほとんど不可能だと思います。福島県内で植栽されている場所があるかはわかりませんが、東京都の新宿御苑では見たことがあります。」

注. 残念ながら枯れてしまったサクラを復活させる方法はありませんでしたが、ずっと抱えていた思いにお応えすることができたのはさいわいでした。

馬と桜のイラスト

「黄緑色の桜なんてあるの?」

『しらゆり』はどこに咲く?

しらゆりの模様が入ったマンホール

「マンホールの『しらゆり』はどこに咲いてるの?」

Q7. 「原町市時代の下水道デザインマンホールに描かれている『しらゆり』は市内のいつ・どこで見られるのか。」

A7. 「『しらゆり』は旧原町市の市の花として昭和37年(1962年)、公募から選ばれた経緯がありますが、『しらゆり』は白い花のユリを指す総称であり、それが具体的にどういう種類なのかは明確ではありません。当時の状況を考えると園芸品としてのテッポウユリのことではないかと私は考えています。そうすると南相馬市原町区に自生している植物ではないので、どこで見られるかという回答は難しいです。テッポウユリの開花期は本州では初夏のころになります。」

注. 市役所内からの問い合わせでしたが、意外に難問でした。

博物館に質問しよう

博物館では南相馬市の自然や歴史・民俗について、わからないことや調べてみたいことのお手伝いをすることができます。私たちの地域をもっとよく知ることができれば、普段のなにげない景色がきっと変わって見えて、愛着がわいてくるはずです。

博物館への新たなご相談が寄せられるのを楽しみにお待ちしています。

(仲川)

馬、男の子、うちわ、おみこし、金魚などが並ぶ帯状の画像

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この記事に関するお問い合わせ先

教育委員会 文化財課 博物館

〒975-0051
福島県南相馬市原町区牛来字出口194

電話:0244-23-6421
ファクス:0244-24-6933
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