平成29年度事業実績

更新日:2019年07月26日

来訪者数

来訪者数:572人

大学数:27大学

(福島大学、桜の聖母短期大学、東京大学、一橋大学、亜細亜大学、慶應義塾大学、女子美術大学、文京学院大学、早稲田大学、新潟大学、長野大学、大阪大学、大阪体育大学、広島大学)

地域課題解決調査研究事業 実績

1 大阪大学

事業主体

大阪大学未来共生プログラム

調査研究名

南相馬市における児童生徒のキャリア意識の実態把握と改善に向けた方策考察

実施内容

 以下の実証的研究をとおして、実態を把握するとともに、課題解決に向けた学校教育と外部機関との連携の可能性について考察を行う。

  • 小中学生を対象とした訪問調査(9月、3月)及び質問紙調査(12月)
  • 上記調査活動で得られたデータを元に、目的達成に向けた分析

調査研究期間

平成29年9月1日から平成30年3月21日

南相馬市の課題

調査研究により、

  • 南相馬市の児童生徒は、将来に対する展望が具体的になっていない割合が高い。
  • 自分自身の興味等に応じて職業について調査、体験する機会が少ない。
  • 家庭内において不安なことについて話す割合が高く、明るい将来が描きにくくなっている。

という状況が判明し、南相馬市の課題が明確になった。

課題解決の提言

課題解決のためには、以下のような取り組みが必要とされる。

  • 外部からのキャリア教育支援を行っていくことで、児童生徒のキャリア意識を高めていくこと。
  • キャリア教育の目的を再定義し、その効果を検証すること。
  • 児童生徒に進路情報を体系づけて提供すること。また、低学年に関しても積極的に情報提供を行うこと。

2 東京海洋大学(海外探検隊)

事業主体

東京海洋大学海外探検隊

調査研究名

外国人労働力の適正な活用に関する調査

実施内容

  • 市が把握する外国人労働者の就労状況ヒアリング
  • 地元企業への実習生受入の背景、実習生に対する評価や今後の期待等に関するヒアリング
  • 実習本人に対する、技能実習の実施状況や就労意欲等に関するヒアリング

調査研究期間

平成29年11月1日から平成30年3月30日

南相馬市の課題

調査研究により、
 南相馬市内の深刻な労働者不足を解消するためにも、外国人技能実習生を活用する市町村の先駆けとなることが重要であり、率先して実習生を受入活用していく方針が必要である。
という状況が判明し、南相馬市の課題が明確になった。

課題解決の提言

課題解決のためには、以下のような取り組みが必要とされる。

  • 企業間協力の必要性
    実習生に関する情報について、市全体の利益となるよう共有することで、制度の適正な 運用等につながる。
  • 市民の理解
    実習生の派遣先として選ぶ際に、単に稼ぐための地域ではなく、偏見されないまちといった条件が挙げられる。市民の外国人に対する理解が必要である。

成果報告書

南相馬市役所前での学生達の集合写真
建物の前での学生たちの集合写真

3 東京海洋大学

事業主体

東京海洋大学

調査研究名

南相馬の海と魚を語ろう

実施内容

東日本大震災に伴う原発事故によって大きな被害を受けた南相馬市の河川、沿岸漁業の復活に向けた取組を推進することを目的として以下の調査を行った。

  • 漁業者、漁業共同組合等に対するインタビュー調査及びグループディスカッション
  • 参加型ワークショップツアーの開催
  • ソーシャルメディアの分析

調査研究期間

平成29年4月1日から平成30年3月30日

南相馬市の課題

調査研究により、

  • 一次産業分野でも農業と漁業の連携が図られていない。
  • 地元が自分たちの強みを認識しておらず、その強みを市外、県外に発信できていない。

という状況が判明し、南相馬市の課題が明確になった。

課題解決の提言

課題解決のためには、以下のような取り組みが必要とされる。

  • 地域資源のすばらしさについての自信を取り戻す、もしくは深めること
  • 農産物販売においては、風評被害を打ち消すような具体的な情報発信を行うこと。
  • 地域を活性化するために産業の分野を越えた協働体制を構築すること。

成果報告書

漁業者、漁業共同組合等との話し合いしている写真
参加型ワークショップツアーの開催の様子の写真

4 新潟県立大学

事業主体

新潟県立大学

調査研究名

継続的な放課後児童クラブ支援による地域の居場所づくり

実施内容

児童福祉等を専門とする大学教員による放課後児童支援員への助言指導と、放課後児童クラブへの大学生の派遣による子ども支援事業の実施。

調査研究期間

平成29年9月7日から平成30年3月3日

南相馬市の課題

調査研究により、

  • 今後の子ども支援の方法として、子ども支援スタッフの派遣によるプログラムを今後も継続して実施することが必要である。

という状況が判明し、南相馬市の課題が明確になった。

課題解決の提言

課題解決のためには、以下のような取り組みが必要とされる。

  • 将来的には、南相馬市教育委員会主催の事業プログラムへと展開させることが可能であり、今後の継続性を担保するために、引き続き調査研究事業の実施が必要である。

成果報告書

子どもたちと一緒におやつを食べてお話ししている写真
大学の生徒たちが前に並び、大勢の子供たちと交流している様子の写真

5 立教女学院短期大学

事業主体

家庭支援研究会

調査研究名

南相馬市における子育て家庭の家庭支援ニーズに関する調査研究

実施内容

  • 児童発達支援に関するニーズ調査(質問紙調査及びインタビュー調査)
  • 放課後等デイサービスに関するニーズ調査(質問紙調査)
  • ファミリーサポート事業に関するニーズ調査(質問紙調査及びインタビュー調査)

調査研究期間

平成29年9月4日から平成30年3月12日

南相馬市の課題

調査研究により、
 南相馬市における多様な家庭支援ニーズに対応するために必要な共通課題を本研究では次の3点であると捉えている。

  • 情報の提供と共有
  • 可視化を目指した地域コミュニティの構築
  • 継続した支援とその弾力化

という状況が判明し、南相馬市の課題が明確になった。

課題解決の提言

課題解決のためには、以下のような取り組みが必要とされる。

  • 必要な情報を提供でき、お互いに共有できるツールの模索と迅速な情報提供の環境整備
  • 地域のコミュニティづくりや同世代の子育て家庭の交流
  • 子育て支援の可視化、弾力化、そして継続的な支援

6 早稲田大学

事業主体

早稲田大学政治経済学術院 高橋恭子ゼミ

調査研究名

小学校とのパートナーシップによるメディア・リテラシープロジェクト
~子どもたちが発信する南相馬のメッセージ~

実施内容

メ ディア・リテラシー教育(メディアを主体的に読み解き、コミュニケーションを想像する能力を養う教育)のアプローチを活用し、小学生と大学生が協働して映像ニュース形式による地域コンテンツを製作し、市民向けに上映会を開催した。

調査研究期間

平成29年9月4日から平成30年3月12日

南相馬市の課題

調査研究により、

  • 現在の小学生は震災の記憶がなく、数年前の児童と比べ、震災について考える機会が減少してきている。このことからも、家庭や学校で震災の記憶を風化させないようにすることが必要である。

という状況が判明し、南相馬市の課題が明確になった。

課題解決の提言

課題解決のためには、以下のような取り組みが必要とされる。
 震災を経て、南相馬市に何が起こったのか、これから、地域はどのような方向に向かっていくのかなど、南相馬市、福島県の現状をそしてこれからを自ら考えることが重要である。

  • 地域との連携に加え、地域の枠組み、世代を越えた多様な方々との交流を促進する。
  • 子どもたちが地域に誇りを持ち、前向きに生きるためにも、福島の子どもたちの声を全国に発信する。
小学生と大学生が企画について説明している様子の写真
小学生と大学生が給食を一緒に取っている様子の写真
この記事に関するお問い合わせ先

復興企画部 イノベーション政策課 復興推進係


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福島県南相馬市原町区本町二丁目27(西庁舎2階)


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