鹿島区の文化財
1 刺繍阿弥陀名号掛幅
「ししゅうあみだみょうごうかけふく」
種別
国指定重要文化財 〔工芸品〕
指定年月日
昭和35年6月9日
所在地
鹿島区南屋形字前畑
所有者
阿弥陀寺
『南無阿弥陀仏』の六字の名号を刺繍で表現し、その上部に天蓋、下部に連座が五彩の糸で美しく刺繍されており、幅地も蓮華宝相華文(ほうそうげもん)が刺繍され、軸は金銅製で繊細な彫刻があり、軸本の中に舎利(骨)が入っています。鎌倉時代の優れた工芸品です。
2 真野古墳群
「まのこふんぐん」
種別
国指定史跡
指定年月日
昭和54年10月24日
所在地
鹿島区寺内字大谷地八幡林ほか
所有者
個人ほか
真野古墳群は、真野川の西岸に広がる低丘陵上に営まれており、A地区(寺内地区)とB地区(小池地区)の二つの地区に分布しています。前方後円墳や円墳からなる群集墳であり、築造時期は古墳時代後期とされています。これまでの調査により、全国でも数点しか出土していない金銅製双魚袋(佩)金具をはじめ、石製模造品や金銅製馬鐸などが発見されています。
金銅製双魚袋金具
金銅製馬鐸
パンフレットは、下記をご覧ください。
3 大谷家住宅 東蔵、中蔵、門
種別
国登録有形文化財〔建造物〕
指定年月日
平成28年8月1日
所在地
鹿島区栃窪字小塚
所有者
個人
構造・形式
東蔵
土蔵造2階建、鉄板葺、建築面積45平方メートル
中蔵
土蔵造2階建、鉄板葺、建築面積54平方メートル
門
木造、瓦葺、間口2.6メートル
浜街道と奥州街道を結ぶ塩の道沿いに南面して、高麗門を挟んで2棟の土蔵を並べています。街路に面する配置は、大谷家が物流拠点であったことを示しており、栃窪地区を象徴する景観をなしています。土蔵は2階建で、東蔵が米蔵、中蔵が酒や醤油を収める蔵でした。いずれも腰廻りに海鼠壁をめぐらし、渦紋入りの鉢巻など華やかな意匠を施しています。建築年代は、東蔵が明治後期、中蔵及び門が昭和前期と考えられています。
4 地蔵菩薩立像板木
「じぞうほさつりゅうぞうはんぎ」
種別
県指定重要文化財〔工芸品〕
指定年月日
昭和31年9月4日
所在地
鹿島区小島田字東立谷
所有者
個人
地蔵菩薩が右手に錫杖、左手に宝珠をもち、両足は二つの蓮台に立って、西方浄土から来迎する状を表現しています。貞治七年(1367)の刻名が示されています。父母の冥福のため、板木を奉開した趣意が明らかにされています。
5 海老浜のマルバシャリンバイ自生地
「えびはまのまるばしゃりんばいじせいち」
種別
県指定天然記念物
指定年月日
昭和31年9月4日
所在地
鹿島区南海老字北原
所有者
南相馬市
マルバシャリンバイは本州中部以南に自生する常緑潅木です。5月頃から白い小さな花をつけ、黒褐色の山ブドウのような実を沢山つけます。鹿島区は群落をつくり自生する北限で、浜通り地方が暖地系と北方系の植物の移行地帯であることを示す貴重な植物です。
6 横手廃寺跡
「よこてはいじあと」
種別
県指定史跡
指定年月日
昭和33年8月1日
所在地
鹿島区横手字御所内
所有者
個人
横手廃寺跡
遺跡の周辺より、布目瓦が出土すること、円形造り出しのある礎石をはじめ、多数の礎石が存在することから、平安時代の寺院跡と推定され、県史跡に指定されています。平成25年度の発掘調査では、礎石建物跡が寺院の塔跡であることが確かめられ、その規模が明らかになったほか、基壇が木製の基壇外装施設を伴うことが確認されています。
7 横手古墳群
「よこてこふんぐん」
種別
県指定史跡
指定年月日
昭和53年4月7日
所在地
鹿島区横手字八蒔ほか
所有者
個人
A群・B群の二群から構成されます。A群は、全長約30メートルの前方後円墳1基と直径15~20メートル程度の円墳14基で構成されています。B群は、直径約33メートルを測り浜通り地方最大の円墳である1号墳を含む4基の円墳で構成されています。古墳時代後期の群集墳としての特色をよく示しています。
8 刺繍阿弥陀三尊来迎掛幅
「ししゅうあみださんぞんらいごうかけふく」
種別
県指定重要文化財〔工芸品〕
指定年月日
昭和54年3月23日
所在地
鹿島区南屋形字前畑
所有者
阿弥陀寺
画面中央にやや大きく上品下生印(じょうほんげしょういん)の阿弥陀如来が四八光芒の光背を負って立ち、その下に蓮台を捧げ、腰をかがめる観音と合掌する勢至が、それぞれ降下する端雲に乗って並列する構図になっています。特徴的なのは、上方左右に二体の如来形が描かれていることです。鎌倉時代の優れた工芸品です。
9 法然上人像板木
「ほうねんしょうにんぞうはんぎ」
種別
県指定重要文化財〔工芸品〕
指定年月日
昭和55年3月28日
所在地
鹿島区南屋形字前畑
所有者
阿弥陀寺
法然上人が墨染めの法被(はっぴ)と袈裟(けさ)を着して座り、両手念珠をたぐる姿になっています。この版木『正和乙卯(しょうわきのとう)』1315年の刻名が示すように、上人遷化百年後に彫られた、写実的な室町時代の優れた工芸品です。
10 旧修験日光院所蔵修験資料
「きゅうしゅげんにっこういんしょぞうしゅげんしりょう」
種別
県指定有形民俗文化財
指定年月日
平成9年3月25日
所在地
鹿島区小山田字戸ノ内
所有者
日光寺
A.湯殿山祝詞
真言宗密教系の出羽三山を本山とする、貴重な羽黒派の修験資料が指定されています。代表的な資料として、天保三年(一八三二)の金字で書かれている「湯殿三祝詞」は羽黒山との関係を示す重要な資料で、天宥(てんゆう)筆と伝えられている名品です。仏画では相馬昌胤公が寄進した、火伏せ資料の、絹本着色「秋葉三尺坊画像」などが伝えられています。建造物としては、護摩祈祷を行った羽黒堂が貴重です。
11 杉阿弥陀堂 木造阿弥陀如来坐像
「すぎあみだどう もくぞうあみだにょらいざぞう」
種別
県指定重要文化財〔彫刻〕
指定年月日
平成30年4月6日
所在地
鹿島区江垂字天神沢
所有者
杉阿弥陀堂
大きさ
像高85.5センチメートル
ヒノキの割矧(わりはぎ)造りの仏像で、像高は85.5センチメートルを測ります。
割矧作りの技法、上体を反らした体躯(たいく)の姿は堂々とし、優美で、洗礼された造形などから、平安時代後期に流行した定朝様の正統を受け継いで、京都で造立され、当地にもたらされたものと考えられる仏像です。
12 杉阿弥陀堂 木造毘沙門天立像
「すぎあみだどう もくぞうびしゃもんてんりゅうぞう」
種別
県指定重要文化財〔彫刻〕
指定年月日
平成30年4月6日
所在地
鹿島区江垂字天神沢
所有者
杉阿弥陀堂
大きさ
像高91センチメートル
ヒノキの寄木造の仏像で、像高は91センチメートルを測ります。腰をやや左に捻(ひね)り、右足を少し踏み出した体の動きはおとなしく、古様な造形がうかがえます。しかし、筋肉の盛り上がった顔(がん)貌(ぼう)表現は、彫り込みが深く写実的です。古様をとどめた鎌倉時代の造立と考えられる仏像です。
13 阿弥陀寺の大イチョウ
「あみだじのおおいちょう」
種別
市指定天然記念物
指定年月日
昭和48年12月20日
所在地
鹿島区南屋形字前畑
所有者
阿弥陀寺
大きさ
高さ32.5メートル 幹回り4.9メートル
定かな記録はないが推定樹齢600年の巨木で、阿弥陀寺開基時に植えられたと考えられています。高さ32.5メートル、幹回り4.9メートルを測り、樹勢は旺盛です。
14 日吉神社の大スギ
「ひよしじんじゃのおおすぎ」
種別
市指定天然記念物
指定年月日
昭和48年12月20日
所在地
鹿島区江垂字中館
所有者
日吉神社
大きさ
高さ35.5メートル 幹回り5.8メートル
高さ35.5メートル、幹回り5.8メートルを測り、推定樹齢650年とされています。昔から漁船の航行目標の〆木として利用されたといわれ、今でも地域住民の深い信仰を集めています。境内の樹木にはヨウラクランやカヤランが着生している。
15 鹿島御子神社の大ケヤキ
「かしまみこじんじゃのおおけやき」
種別
県指定天然記念物
指定年月日
令和4年5月17日
所在地
鹿島区鹿島字町
所有者
鹿島御子神社
大きさ
高さ33.5メートル 幹回り8.7メートル
ケヤキの来歴については詳らかではありませんが、樹齢は900年とも1200年とも伝えられています。高さ33.5メートル、幹回り8.7メートルを測る巨木です。樹幹上には暖地系の苔であるヤマトヨウジョウゴケが多量に着生しています。
16 宝蔵寺の楓と大モミ
「ほうぞうじのかえでとおおもみ」
種別
市指定天然記念物
指定年月日
昭和48年12月20日
所在地
鹿島区北海老字北畑
所有者
宝蔵寺
モミの来歴については詳らかではないが、推定樹齢400年とされています。昔から「白山モミ」と称されています。また、庭園内には大小数本のカエデが配置よく植えられ、秋には美しく紅葉し庭園美の重要な要素となっています。
17 山田沼のモリアオガエル生息地
「やまだぬまのもりあおがえるせいそくち」
種別
市指定天然記念物
指定年月日
昭和48年12月20日
所在地
鹿島区上栃窪字木淵
所有者
個人
モリアオガエルは両生類無尾目アオガエル科に属するカエルです。6月中旬から7月上旬にかけて、沼の樹上に産卵した白い泡状の卵塊を観察することができます
18 上栃窪遺跡出土の縄文土器
種別
市指定有形文化財〔考古資料〕
指定年月日
昭和61年9月1日
所在地
南相馬市博物館
所有者
南相馬市
宮後遺跡(上栃窪宮後地内)の敷石住居内より出土した縄文時代中期の土器です。祭祀に用いられたと考えられる土器で、胴部には人体を表現したような文様が施されています。
19 阿弥陀寺の銅鐘
「あみだじのどうしょう」
種別
市指定有形文化財〔工芸品〕
指定年月日
昭和61年9月1日
所在地
鹿島区南屋形字前畑
所有者
阿弥陀寺
寛延元戊辰年の作であり、江戸中期の形を表現している和鐘です。特に鐘座は蓮の花弁に囲まれており、輪宝形をしています。その膨らみが豊かで美しく県内でも珍しいものです。
20 北郷の四脚門一括
「きたごうのしきゃくもんいっかつ」
種別
市指定有形文化財〔建造物〕
指定年月日
昭和63年12月15日
所在地
鹿島区北海老字松坂ほか
所有者
個人
四脚門とは、本柱の前後に二本ずつ四本の控柱のある門のことで、四足門(よつあしもん)とも言います。八脚門に次ぎ格式が高いもので、神社あるいは大邸宅に用いました。
21 冠嶺神社の樹林一括
「さかみねじんじゃのじゅりんいっかつ」
種別
市指定天然記念物
指定年月日
平成2年10月12日
所在地
鹿島区栃窪字宮下
所有者
冠嶺神社
カヤ・ケヤキ・コナラ・アカガシ・ヤブツバキなどからなる樹叢です。草木層にはヒロヨメナ・テイカカズラ・ヒカゲスゲ・タチツボスミレなどが生育しています。亜高木叢には暖帯のアカガシ・ヤブツバキ、草木層にはテイカカズラを含み、かつては照葉樹林帯であったと考えられます。
22 下大神宮のヒイラギ
「しもだいじんぐうのひいらぎ」
種別
市指定天然記念物
指定年月日
平成7年7月13日
所在地
鹿島区南柚木字水神下
所有者
下大神宮
大きさ
高さ13.6メートル 幹回り3.8メートル
ヒイラギの来歴については詳らかではありませんが、高さ13.6メートル、幹回り3.8メートルを測る巨木です。ヒイラギの葉は老木になると鋸歯がなくなり全縁となります。このヒイラギも大部分は葉が全縁でありますが、根元から出ているひこばえの葉は鋭い鋸歯があります。高さ10メートルを越すヒイラギは県内でも珍しいと言われています。
23 恐竜の足跡化石産出地
「きょうりゅうのあしあとかせきさんしゅつち」
種別
市指定天然記念物
指定年月日
平成9年4月17日
所在地
鹿島区小山田字ブナ坂
所有者
個人
相馬中村層群・栃窪層(中生代ジュラ紀後期)の地層から産出された化石です。足跡の大きさからみて、体長2メートル程度の小型の獣脚類のものではないかと考えられています。
24 火矢野原六字名号石碑
「かやのはらろくじみょうごうせきひ」
種別
市指定有形文化財〔考古資料〕
指定年月日
平成11年6月25日
所在地
鹿島区小池字原畑
所有者
個人
大きさ
古戦場の跡地で戦死者を弔うために建てられたと云われている供養等です。石碑の下部には道標が彫られています。
25 小林家のアカガシ
「こばやしけのあかがし」
種別
市指定天然記念物
指定年月日
平成13年6月4日
所在地
鹿島区小池字善徳
所有者
個人
大きさ
太さ6メートル
太さ6メートルを測る推定樹齢400年とされる巨木です。太大地にどっしりと落ちつき、四方に根や枝を伸ばしています。古木なので天辺には枯枝を混え、貫禄をみせています。
26 北右田の屋敷林
「きたみぎたのやしきりん」
種別
市指定有形民俗文化財
指定年月日
令和3年4月23日
所在地
鹿島区北右田
所有者
南相馬市
大きさ
最大幹周約360センチメートル、最大樹高約16メートル
「北右田の屋敷林」は、東日本大震災の津波に耐え、3本のタブノキだけがかろうじて残った屋敷林の一部である。東日本大震災以前にあった集落の景観、土地の歴史や暮らしの息づかいを示す痕跡であり、津波を受けながらもそれに耐え抜いた価値を併せ持つ震災の遺産にもなっている。
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更新日:2023年04月26日