市民の内部被ばく検診(平成30年10月1日から平成31年3月31日)結果
1.検査時期
平成30年10月1日から平成31年3月31日
2.受診者
南相馬市民 4,097人(大人 814人、子供 3,283人)
3.検査機器
キャンベラ社製WBC(南相馬市立総合病院) および日立アロカ社製WBC(医療法人伸裕会 渡辺病院(渡辺クリニック))を使用し、セシウム134および137に由来する放射線を測定しました。機器の器械的測定検出限界は、約250ベクレル/body(体重)です。今回の結果は、南相馬市立総合病院および渡辺クリニックでの測定結果をまとめて集計しています。
4.検査結果の説明
図 1-1、1-2:今回の測定で放射性セシウムが検出された方は、成人および高校生で5名(0.6%) 、子どもからの検出は1名(0.03%)でした。
図 2-1、2-2:平成23年9月から平成31年3月の月別受診者数とセシウムの検出率の推移をグラフで表しています。
図 3-1、3-2、3-3:放射性セシウムの年齢別検出割合は70代が2.63%と一番高い結果となりました。食生活の違い等が影響していると考えられます。
図 4-1、4-2:アンケートの結果、内部被ばくの原因として気になる食材をみると、キノコ類で「とても気にしている」「気にしている」の割合が比較的高い傾向がありました。チリやほこりの吸入については、通勤中・仕事中とも「全然気にしていない」「あまり気にしていない」の割合が半数以上になりました。
図 5-1、5-2:キノコについては、産地を選ぶ方が若干多くなっていますが、他の食物は産地を選ばず、スーパー等で購入している方が多くなっています。
図 6-1、6-2:飲料水はミネラルウォーターを使用されている方が比較的多く、調理水は市水道を使用されている方が多い傾向にあります。
図 7-1、7-2:多くの方が年1回以上のWBCによる検査継続を引き続き希望されていることがわかりました。南相馬市では、今後もWBCでの検診業務を続けていきますので、自身の健康を守るために積極的に受診をお願いします。
結果の総括
今回は、平成30年10月から平成31年3月末までの検査結果に基づいた南相馬市民の内部被ばくの危険度についての委員会見解をご報告致します。
(1)体内に放射性セシウムを取り込んでいる方の割合は、大人・子ども共に非常に低く、検出された方についても、その量は健康に影響を及ぼすものではありません。結果、現在の南相馬市では、食品等の摂取による内部被ばくのリスクは、非常に低く抑えられています。
(2)これまでのWBCによる体内の検査結果から見ると、通常の流通食品を食べる生活を続けていれば、内部被ばくは、十分に低く押さえられることが判明していますが、水や食品に不安を持つ方もいるため、今後も引き続き積極的な情報提供を行います。
(3)南相馬市では、市民の健康を守るために、今後も内部被ばく検査をはじめとした事業を実施し、市民の内部被ばくを増やさないための活動を続けていきます。市民の皆様は、自分の健康を守るために積極的に受診してくださるようお願いします。
令和元年7月2日
南相馬市長 門馬 和夫
南相馬市放射線健康対策委員会
委員長 京都大学名誉教授 渡邉 正己
委員 東京工業大学放射線総合センター准教授 富田 悟
委員 南相馬市立総合病院地域医療研究センター長 坪倉 正治
委員 福島県立医科大学災害医療総合学習センター副センター長 熊谷 敦史
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健康福祉部 健康づくり課 放射線健康係
〒979-2102
福島県南相馬市小高区小高字金谷前84(小高保健福祉センター)直通電話:0244-44-2121
ファクス:0244-44-2123
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更新日:2022年04月25日