市民の内部被ばく検診(平成31年4月1日から令和元年9月30日)結果
1.検査時期
平成31年4月1日から令和元年9月30日
2.受診者
南相馬市民 4,094人 (大人 910人、子供 3,184人)
3.検査機器
キャンベラ社製WBC(南相馬市立総合病院) および日立アロカ社製WBC(医療法人伸裕会 渡辺病院(渡辺クリニック))を使用し、セシウム134および137に由来する放射線を測定しました。機器の器械的測定検出限界は、約250ベクレル/body(体重)です。今回の結果は、南相馬市立総合病院および渡辺クリニックでの測定結果をまとめて集計しています。
4.検査結果の説明
図 1-1、1-2:今回の測定で放射性セシウムが検出された方は、成人および高校生で1名(0.1%)、子どもからの検出は0名でした。
図 2-1、2-2:平成23年9月から令和元年9月の月別受診者数とセシウムの検出率の推移をグラフで表しています。
図 3-1、3-2、3-3:今回の検査期間で放射性セシウムが検出された1名の方は70代であったため、年齢別検出割合は70代が1.04%となりました。食生活の違い等が影響していると考えられます。
図 4-1、4-2:アンケートの結果、内部被ばくの原因として気になる食材をみると、キノコ類で「とても気にしている」「気にしている」の割合が比較的高い傾向がありました。チリやほこりの吸入については、全体的に「全く気にしていない」「あまり気にしていない」の割合が半数以上になりました。
図 5-1、5-2:食べ物の調達方法をみると、キノコについては産地を選ぶ方が若干多くなっていますが、他の食物は産地を選ばず、スーパー等で購入している方が多くなっています。
図 6-1、6-2:自宅の飲料・調理水の種類をみると、飲料水はミネラルウォーターを使用されている方が比較的多く、調理水は市水道を使用されている方が多い傾向にあります。
図 7-1、7-2:多くの方が年1回以上のWBCによる検査継続を引き続き希望されていることがわかりました。南相馬市では、今後もWBCでの検診業務を続けていきますので、ご自身の安心のためにも積極的に受診をお願いします。
結果の総括
今回は、平成31年4月から令和元年9月末までの検査結果に基づいた南相馬市民の内部被ばくのリスクについて、委員会見解をご報告致します。
(1)体内に放射性セシウムを取り込んでいる方は、子供にはおられず、大人でも極めて僅かな状況です。このことから、現在、南相馬市における食品等の摂取による内部被ばくのリスクは、非常に低く抑えられています。
(2)これまでの検査結果から、通常の流通食品を食べる生活を続けていれば、健康に影響するような内部被ばくは生じないと推測されますが、今後も引き続き積極的な情報提供を行ってまいります。
(3)南相馬市では、市民の健康を守るために、今後も内部被ばく検査をはじめとした事業を実施し、市民の内部被ばくを増やさないための活動を続けていきます。市民の皆様は、ご自身の健康に対する安心のためにも、積極的に受診してくださるようお願いします。
令和2年2月18日
南相馬市長 門馬 和夫
南相馬市放射線健康対策委員会
委員長 京都大学名誉教授 渡邉 正己
委員 東京工業大学放射線総合センター准教授 富田 悟
委員 南相馬市立総合病院地域医療研究センター長 坪倉 正治
委員 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
量子医学・医療部門高度被ばく医療センター 熊谷 敦史
被ばく医療部診療グループグループリーダー
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健康福祉部 健康づくり課 放射線健康係
〒979-2102
福島県南相馬市小高区小高字金谷前84(小高保健福祉センター)直通電話:0244-44-2121
ファクス:0244-44-2123
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更新日:2022年04月25日