帯状疱疹と帯状疱疹ワクチンについて

更新日:2023年10月01日

帯状疱疹とはどんな病気?

帯状疱疹は、水ぶくれを伴う発疹(水疱)が、皮膚に分布している神経に沿って帯状に出現する疾患です。水疱が見られる2~3日前から痒みや痛みを感じるようになり、1週間程度たつと水疱の多発や発熱、頭痛といった症状がみられることもあります。通常は2~4週間で皮膚症状がおさまります。

子どもの頃に水痘(みずぼうそう)にかかると、水痘・帯状疱疹ウイルスが体の中で長期間潜伏感染し、加齢や疲労によって免疫が低下した際などに「帯状疱疹」として発症します。また、皮膚症状が治った後も、長い間痛みが残る帯状疱疹後神経痛(PHN)になる可能性があります。

原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスに対しては、成人の9割以上が抗体を持っていることから、既にほとんどの人が感染していると考えられ、誰もが帯状疱疹を発症するリスクがあります。

発症状況及び特徴

  • 60歳以上では年間100人に1人の発症という研究(外部サイトへリンク)もあります。
  • 50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を発症するといわれています。
  • 50歳以上で帯状疱疹を発症した人のうち、約2割が帯状疱疹後神経痛(PHN「皮膚の症状が治った後も痛みが残ることがあり、3か月以上痛みが続くもの」)になるといわれています。
  • 加齢、疲労、ストレスなどによる免疫力の低下が発症の原因となることがあります。

予防と治療

予防としては、できるだけ健康的な生活習慣を保つことが大切です。食事のバランスに気をつけ、適度な運動と十分な睡眠を心がけましょう。さらに、50歳以上の方については、ワクチンを接種することで、発症予防、重症化予防が期待できるとされています。
治療の中心は、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬です。より早期の投与が効果的といわれていますので、痒みや痛みのあとに水疱が出現したりしたときは、できるだけ早く受診しましょう。

二次感染予防

  • 子どもなど、周囲への二次感染を防ぐため、水疱部分を触ったりすることを控えましょう。
  • 水疱に触れたらしっかり手洗いをしましょう。

帯状疱疹ワクチンについて

近年、帯状疱疹の発症や重症化を予防するワクチンのテレビコマーシャルをご覧になった方もおられると思いますが、平成28年3月から50歳以上の者に対する帯状疱疹予防目的で水痘ワクチンが使用できるようになり、令和2年1月からは新しいタイプのワクチンも発売され、この疾患の存在が注目されるようになりました。

帯状疱疹ワクチンの2つの製品(シングリックス、ビケン)には、効果や接種対象などに違いがあるので、必ず医師にご相談ください。

各ワクチンの説明
名称 乾燥弱毒生水痘ワクチン
ビケン

乾燥組換え帯状疱疹ワクチン
シングリックス

種類 生ワクチン 不活化ワクチン
対象 50歳以上

50歳以上

帯状疱疹に罹患するリスクが高い18歳以上

接種回数 1回 2回
費用 1万円程度 4万円程度(2回で)
接種方法 皮下注射 筋肉注射

発症予防効果

50~59歳で69.8%、60歳以上で51.3% 50歳以上で97.2%、70歳以上で89.8%
持続性 5年程度 9年以上
副反応

注射部位の紅斑、かゆみ、熱感、疼痛、硬結、全身の倦怠感、発疹など。

非常にまれにアナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎など重篤な副反応が現れることがあります。

注射部位の疼痛、発赤、膨張、全身の筋肉痛、疲労、頭痛など。

非常にまれにショック、アナフィラキシー、など重篤な副反応が現れることがあります。

厚生労働省ワクチン分科会資料、ワクチン取扱説明書、添付文書などより

予防接種の位置付け

帯状疱疹ワクチンは現在、「任意予防接種」となっております。任意予防接種とは、個人が感染症にかかったり重症化したりすることを防ぐために、本人の希望と接種する医師の責任と判断によって行うものです。また接種費用は個人負担となります。

帯状疱疹ワクチンについては、現在、厚生労働省所管の「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会」において、予防接種法に基づいて行う定期予防接種として追加を検討するワクチンの1つとして、ワクチンの効果やその持続期間、導入に最適な対象年齢、2種類のワクチンの比較、安全性や医療経済学的評価等について検証、評価が進められている状況です。なお予防接種法に基づく定期予防接種の位置付けになると、接種費用の一部又は全部が公費負担となります。

本市でも、今後定期予防接種化における国の動向を注視し、その情報について市民の皆様にお知らせしてまいります。

市の助成制度の創設について

市では、令和5年10月1日以降に、帯状疱疹ワクチンの任意予防接種を受ける18歳以上の市民(該当条件あり)に対し、接種費用の一部助成を開始します。

 

詳細は、以下のリンクからご確認ください。

帯状疱疹ワクチン接種の流れ(市助成対象の場合)

ワクチン接種の様子イラスト
  • 帯状疱疹ワクチンの接種を希望される場合には、直接医療機関へお問合せください。
  • 接種に係る費用についても医療機関によって異なります。直接医療機関へお問合せください。
  • 南相馬市内の協力医療機関では、接種の際の手続きのみで帯状疱疹ワクチン接種に係る費用から市助成額の差額をお支払いいただき接種をけることができます。
  • 市外等の協力医療機関以外では、接種費用の全額を自己負担でお支払いいただき、助成金の申請をいただくことになります。

関連資料

関連リンク

一般向けホームページ

任意予防接種における健康被害の救済措置について

帯状疱疹の予防接種は、任意予防接種であり、予防接種法に基づく予防接種ではないため、万一、被接種者に健康被害が生じたときは、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法に基づく救済の対象となる場合があります。
独立行政法人医薬品医療機器総合機構・健康被害救済制度についてこちら

この記事に関するお問い合わせ先

健康福祉部 健康づくり課


〒975-0011
福島県南相馬市原町区小川町322-1(原町保健センター)


電話:0244-23-3680
ファクス:0244-23-4525
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