原子力損害賠償の賠償項目について

更新日:2019年06月07日

原子力損害賠償の一覧を別添します。

請求漏れがないかご確認ください。

個人に生じる主な損害賠償項目

1.精神的損害

(1)直接請求の場合

精神的損害は「避難生活等による精神的損害賠償」として平成23年3月から終期(下記)まで1人月額10万円が賠償されています。

避難生活等による精神的損害賠償 終期
原発事故時の住居 終期
旧居住制限区域又は避難指示解除準備区域(20キロメートル圏内) 平成30年3月31日
特定避難勧奨地点 平成27年3月31日
旧緊急時避難準備区域(20~30キロメートル圏内) 平成24年8月31日
南相馬市が避難を呼びかけた地域(30キロメートル圏内) 平成23年9月30日

また、要介護認定を受けていた方や障害者手帳をお持ちの方は、月額の賠償金額が増額されます。 

(2)原子力損害賠償紛争解決センター(ADRセンター)に申し立てる場合

東京電力に直接請求をする場合の賠償が認められる期間や金額は上記のとおりですが、ADRセンターに申し立てをすることで賠償期間の延長や賠償額の増額が認められる可能性があります。

仕事や通学のために、賠償の終期よりも長く避難を続けることが必要であると認められる場合や、避難で家族が別々に生活することになった場合などです。

また、介護や障がいにより増額が認められた方は、申し立てによりさらに増額が認められた事例もあります。

2、生命身体損害について

(1)直接請求について

生命身体損害とは、避難などによって病気やけがをしたり、持病が悪化したことに対する賠償です。体調不良が避難によるものかどうかは、医師が作成した診断書により判断されます。

賠償される内容は、下記のとおりです。

  • 医療費
  • 通院の交通費
  • 宿泊費、入通院に対する慰謝料(日額4,200円)
  • 原発事故による避難の影響で病気やけがのために仕事ができなくなったことによる減収分(生命身体損害による就労不能損害賠償)
  • 賠償請求のための診断書等の取得のために支払った費用(証明書取得費)

(2)ADRセンターの申立てについて

生命身体損害については、一律の終期はありませんが、発災から時間が経過し、原発事故以外の加齢等の影響により体調不良が続いていると東京電力が認定することで賠償が認められなくなる場合もあります。

原発事故による体調の悪化による通院が続いているにもかかわらず、賠償が認められなくなった場合は、ADRセンターへの申立てによって、賠償が認められた和解事例もあります。また、直接請求では定額の入通院慰謝料の増額が認められた事例もあります。

3、就労不能損害

(1)直接請求について

就労不能損害は、勤務先から得ていた給与などの収入の減少分に対する賠償です。

賠償の内容は下記のとおりです。

  • 収入の減収分
  • 通勤交通費の増加分
  • 勤務先移転に伴う転居費用

賠償期間は、原発事故当時の住所か勤務先の所在地により決まっています。

賠償期間
住所/勤務先 賠償期間
旧居住制限区域または避難指示解除準備区域(20キロメートル圏内) 平成27年2月28日
旧緊急時避難準備区域(20~30キロメートル圏内) 平成24年12月31日
南相馬市が避難を呼びかけた地域(30キロメートル圏外) 平成24年5月31日

(注意)収入の減少が原発事故による避難のための体調不良による場合は、生命身体損害に伴う就労不能損害として、賠償期間が延長される可能性があります。

(注)以下4~6の賠償は、原発事故当時帰還困難区域、居住制限区域、避難指示準備区域内に存在していた土地、建物、家財が対象です。

4、不動産賠償

賠償の内容は、下記のとおりです。

►土地

宅地、借地権、田畑、その他の土地(山林、原野、準宅地など)

►建物

自宅建物、その他の建物(自宅以外建物、倉庫、原野、準宅地など)

不動産の賠償には、価値減少割合として、避難指示期間の割合が計算式に含まれます。原発事故当時の価値は6年間で全て喪失すると定めており、避難指示期間がそれよりも短い場合は、日案指示解除時に不動産の価値が一部残っているとされます。

南相馬市の対象区域については、避難指示が解除された平成28年7月12日が原発事故から65か月となるので、65/72が避難指示期間割合となります。

5、住居確保損害【上記4の対象不動産かつその居住者が対象】

(1)持ち家の場合

住宅の修繕、新築の費用が既に受け取っている不動産の賠償金よりも多額の場合に請求することができる上乗せの賠償です。上限額は宅地の広さや、新たな住居が元の自宅と同じ場所にあるか、違う場所にあるかでも変わります。具体的な金額は、東京電力から通知が郵送されており、コールセンターや相談窓口でも確認できます。

建築費用を支払う前に、見積書で概算払いで請求することも可能です。ただし、この場合は実際に掛かった金額と差が生じた場合は、返金や上限額の範囲内で追加賠償の請求が必要になります。

(2)借家の場合

借家についても、住居確保損害賠償の対象になります。

借家における住居確保損害賠償は、原発事故当時の借家と新たな借家の家賃の差額分の8年分及び一時金相当分として新たな生活の本拠地によって決められた額が賠償されます。

①20キロメートル圏外を生活の本拠とする場合

・世帯162万円+世帯員2人目以降61万円/人

例)3人世帯の場合、162万円+61万円×2人=284万円になります。

②20キロメートル圏内を生活の本拠とする場合

・世帯10万円+世帯員2人目以降1万円/人

例)3人世帯の場合、10万円+1万円×2人=12万円

6、家財賠償

家財賠償は、一般家財賠償、購入価格が30万円以上の高額家財賠償(家具、家電、衣服など)、仏壇賠償の3つに分かれています。

一般家財賠償については、居住区域や世帯人数により定額が賠償されます。また高額家財の修理・清掃費用相当額として1世帯20万円が賠償されます。

単身世帯の場合
居住地 一般 学生
帰還困難区域 325万円 40万円
居住制限区域 245万円 30万円
避難指示解除準備区域 245万円 30万円
複数人世帯の場合(世帯基礎額+家族構成に応じた加算額)
居住地 世帯基礎額

大人1人あたり

(加算額)

子供1人あたり

(加算額)

帰還困難区域 475万円 60万円 40万円
居住制限区域 355万円 45万円 30万円
避難指示解除準備区域 355万円 45万円 30万円

一般家財についても、高額家財についても、定額賠償を超える損害が生じている場合は、個別賠償の請求ができます。

高額家財賠償については、家財全体の写真に加えて、型番など家財の特徴をアップで撮影した写真が必要になります。可能であれば、家財は請求が済むまで保管しておき、それが難しい場合は廃棄する前に写真を撮影しておいてください。

高額家財の直接請求は請求が一度だけしか認められません。分かる範囲でまとめて請求してください。

この記事に関するお問い合わせ先

復興企画部 被災者支援課 原子力損害対策係

〒975-8686
福島県南相馬市原町区本町二丁目27(西庁舎1階)

直通電話:0244-24-5337
ファクス:0244-23-2511
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