市民の内部被ばく検診(令和6年4月1日から令和6年9月30日)結果
実施期間と受診者数
・実施期間:令和6年4月1日から令和6年9月30日まで
・受診者数:全体1,523人
(内訳)子供(中学生以下)1,335人
大人(高校生以上) 188人
検査機器
キャンベラ社製WBC(南相馬市立総合病院)を使用し、セシウム134および137に由来する放射線を測定し、体内の放射能量を算出しました。
機器の器械的測定検出限界は、約250Bq/体重(kg)です。
今回の結果は、南相馬市立総合病院での測定結果をまとめて集計しています。
検査結果の説明
今回の測定で放射性セシウムが検出された方は、成人および高校生相当で1人でした。



平成23年9月から令和6年9月の月別受検者数とセシウムの検出率の推移をグラフで表しています。



市内小中学生については、集団検診により受検者数が全体の約89%に至っています(円グラフ参照)。大人の受検者数は少ない傾向にあります。

検出されたのは、60代1人(検出量5~10Bq/kg1人)であった。


アンケートの結果、内部被ばくの原因として気になる食材をみると、キノコ類で大人の「とても気にしている」「気にしている」の割合が比較的高い傾向がありました。チリやほこりの吸入については、通勤中・仕事中とも「全然気にしていない」「あまり気にしていない」の割合が半数以上になりました。なお、子供に関しては本人の代理として、保護者の方々の回答が主となっております。


キノコについては、産地を選ぶ方が若干多くなっていますが、他の食物は産地を選ばず、スーパー等で購入している方が多くなっています。

飲料水はミネラルウォーターを使用されている方が比較的多く、調理水は市上水道を使用されている方が多い傾向にあります。

多くの方が年1回以上の検査継続を引き続き希望されています。南相馬市では、今後もWBCでの検診業務を続けていきたいと考えていますので、自身の健康を守るために積極的に受検をお願いします。
結果の総括
今回は、令和6年4月から令和6年9月末までの検査結果に基づいた南相馬市民の内部被ばくのリスクについて、委員会見解をご報告いたします。
1.体内に放射性セシウムを取り込んでいる方の割合は、大人・子ども共に非常に低く、検出された方についても、その量は健康に影響を及ぼすものではありません。このことから、現在の南相馬市における飲料水や地場産食品等の摂取による内部被ばくのリスクは、非常に低く抑えられています。
2.これまでの検査結果から、通常の流通食品を食べる生活を続けていれば、内部被ばくは、十分に低く抑えられることが判明していますが、水道水や地場産品食品に不安を持つ方もいるため、今後も引き続き積極的な情報提供を行います。
3.南相馬市では、市民の健康を守るために、今後も内部被ばく検査をはじめとした事業を実施し、市民の内部被ばくを増やさないための活動を続けていきます。市民の皆様は、自分の健康を守るために積極的に受診してくださるようお願いします。
令和7年1月21日
南相馬市長 門馬 和夫
南相馬市放射線健康対策委員会
委員長 京都大学名誉教授 渡邉 正己
委員 東北大学名誉教授 馬場 護
委員 公立大学法人福島県立医科大学放射線 坪倉 正治
健康管理学講座主任教授
委員 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
量子生命・医学部門 放射線医学研究所
放射線規制科学研究部診療標準化グループ
グループリーダー 熊谷 敦史
- この記事に関するお問い合わせ先
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健康福祉部 健康づくり課 放射線健康係
〒979-2102
福島県南相馬市小高区小高字金谷前84(小高保健福祉センター)直通電話:0244-44-2121
ファクス:0244-44-2123
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更新日:2025年03月01日