市長・教育長 と修学生との懇談会(令和7年度修学生)
市では、学生の学びを応援するため返還不要型の修学資金事業を行っています。
修学生に選ばれた学生と市長・教育長との懇談会を開催し、学生の皆さんが目指す将来や、大学での学びなどについてお話を伺いました。
自分の将来・目標についての考え方や、その目標を持ったきっかけなど、これから大学を目指す高校生だけでなく、小中学生にも参考となる内容を伺うことができましたので、その一部を紹介します。
テーマ1 「私が目指すモノ・コト」
大和田教育長)
皆さんがその道をめざすきっかけとなったものは何ですか?
T・Dさん) 「自分で作る楽しさから」
私は将来ロボットエンジニアとなり、日本の課題となっている少子高齢化による人口不足の問題を解消したいと考えています。
きっかけは、小学校からプログラミングの授業が好きで、中学・高校とより本格的な授業となり、自分で考えて自分で動かせる楽しさを知ったことがきっかけです。
また、AIロボットは疲れることがなく、24時間対応可能で人件費削減などのメリットがあり、人口不足という課題解決の可能性の広さに惹かれたのもきっかけのひとつです。
大和田教育長)
ロボットやプログラミング関係のお話でしたが、学校生活の中でそういったものに触れる機会は多かったのですか?
T・Dさん)
1年生の頃から情報の授業でコマンドを打ったりしていました。数学が好きなので、複雑な計算を簡単にするプログラミングはとてもおもしろいです。
大和田教育長)
数学の基本ですね。世界の数学者や物理学者が作っている数式は、中身はすごく難しいけど簡単になっていますよね。
N・Hさん) 「先生体験を通して」
私は小学校教師を目指しています。そのきっかけは相馬市教育委員会主催の先生体験に参加したことです。この体験に参加する前は恩師との出会いや、妹に勉強を教える機会から教師という職業に漠然とした憧れがありましたが、この体験を通して教師の大変さや、子どもたちの成長を身近で感じられたことが、憧れから夢へと変化したきっかけとなりました。
また、教師となった際には地元南相馬市へ恩返ししたいと考えています。
大和田教育長)
先生体験では具体的にどのようなことをしましたか?
N・Hさん)
実際に小学校で、担任の先生と連携して授業の準備をしたり、1年生から4年生の算数や社会などの授業参観をしました。最初はとまどいもありましたが、先生の姿を見て、児童がわからない問題はこうやって教えればいいんだと、工夫しながら伝えられたと思います。
大和田教育長)
中学校でも職業体験はあったと思いますが、中学生のときと高校生になってからの職業体験の一番の違いは何ですか?
N・Hさん)
中学生の時は、子どもたちに教えられる範囲が狭かったり、伝え方が曖昧なところがありました。高校生になってからの体験は、中学生から高校生になるまで自分自身が勉強してきたことにより、よりわかりやすい方法で伝えられたり、寄り添える距離が変わったことだと思います。
大和田教育長)
大学に入るためにどれくらい努力しましたか?また一番力を入れたことは?
T・Dさん)
受験勉強での数学や物理などの理系科目の取り組みです。一日3時間ほど勉強していました。苦手科目をカバーするため、得意科目を伸ばす努力をしました。
大和田教育長)
受験生にアドバイスはありますか?
T・Dさん)
数学と英語は日々の積み重ねなので、毎日復習していくと大学受験が楽になると思います。
N・Hさん)
私は学校推薦で受験しました。学校推薦は3年間の積み重ねで、これまでやってきたことがしっかり活かされるものだと思っています。高校の模試などは常に上位を目指すことを意識し、ボランティア活動も積極的に参加しました。ボランティア活動で得られるものはすごく大きなもので、大学受験や大学生活においても活きてくるので自分の興味を持ったことをやっていくことが大事だと思います。
大和田教育長)
まんべんなく良い成績を取ることは大変だと思いますが、そのためにどんな努力をしましたか?
N・Hさん)
得意科目と苦手科目の差があり、苦手科目は毎日の予習・復習が大事で、苦手なところをしっかり把握しながら勉強しました。
門馬市長)
いつ頃、一般受験や学校推薦などの受験コースを決めましたか?
T・Dさん)
高校2年生の2月ごろです。学校推薦を選択しました。3月から受験勉強を頑張り、共通テストを受けました。
N・Hさん)
3年生になる前に悩んでおり、高校生活で頑張ってきたボランティア活動などの結果を出したかったので学校推薦を選択しました。
門馬市長)
みなさんやりたいことが明確ですごいです。将来やりたいことを早くに見つけることで違いが出てくるかもしれませんね。
テーマ2 「私×(かける)大学=(いこーる)」
大和田教育長)
大学生活で一番楽しみにしていることや、やってみたいことは何ですか?
T・Dさん) 「プログラミングや情報の基礎」
まず、プログラミングや情報工学、電子工学の基礎を固めて、人工知能とロボットの兼ね合いを学びたいです。進学先の大学は、外国人の教員や留学生も多いのでコミュニケーションを取れるようにTOEICの勉強に励み、リスニング能力や会話表現などを身につけたいと思っています。
また、友人に数学を教えていた経験から塾講師のアルバイトや、雪国ならではのウィンタースポーツもやってみたいです。
大和田教育長)
やりたいことが沢山あっていいですね。進学先の大学での英語は日常会話とは違って専門用語も英語になるから難しいですね。今シーズンは大雪で大変な地域もあり、雪下ろしのロボットを作ったら喜ばれるかもしれませんね。
N・Hさん) 「将来の教育現場の姿」
進学先では、小学校や特別支援学校の教員の免許を取得することが出来るので、幅広い分野に挑戦したいです。障がいの有無にかかわらず、すべての児童が同じ教室で学べることが大切だと考えていますので、教員になる私たちがすべての児童に対応した支援・指導の方法を身につけていることが重要になってくると思います。大学では、小学校や特別支援学校の分野においてまずは十分な知識を身につけて、ひとりひとりの児童に合った支援・指導の方法を生み出していく力をつけていきたいです。
大和田教育長)
教員免許の話がありましたが、今特別支援を要する児童が増えているので、これからのニーズに合ったことなのかなと思います。
大和田教育長)
大学に行くと色んな先輩がいて、皆さんも変わっていくと思います。変わっていいと思います。私の学生時代は先輩に面倒をみてもらうこともありました。大学は人との出会いがおもしろいと思います。
門馬市長)
勉強も大切ですが、色んなところから色んな人が集まりますから、おもしろいし色々チャレンジしてほしいです。
最後に一言
N・Hさん)
大学では沢山のことに興味を持ち、挑戦する人になりたいです。
修学生に選んでいただいたこと、日々支えられている南相馬市や家族、友人に恩返しできるような教員になっていきたいです。
T・Dさん)
小・中・高と一緒の友人がいて深い絆が芽生えたので、南相馬市で学生生活を送れて良かったです。
市長から皆さんへメッセージ
門馬市長)
今日はIT関係、教員関係を目指す方のお話を聞かせていただきました。
この地域の教育のため、子どもたちのために何が大事なのか考えると、この地域から学校の先生になってもらい、地元に戻ってくるような人が増えるといいなと思っています。
また、南相馬市にはロボットテストフィールドがあって、災害時に対応するロボットの技術を競う大会があります。このコンピュータを使う部分を会津大学の人が作り、本体部分を地元の人が作り、コラボしています。大学生活や将来において何か関りがあるかもしれません。
大学では色んな世界があると思います。そんな時には殻に閉じこもらず、ぜひ色々なことにチャレンジしてください。頑張ってください。
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更新日:2023年04月18日