橋梁長寿命化修繕計画【改訂版】
1 趣旨
高度経済成長期に建設された高齢化橋梁は、設計基準の改訂、交通量の増大、建設地域の環境条件の変化などに伴い、耐荷力不足、部材の損傷、材料の劣化に対応するため、橋梁の性能の維持管理に要する費用はこれまで以上に増大することが予想され、今後、橋梁の高齢化の進行とともに損傷の顕在化が進むことから、適切な維持管理を行わないと危険な状態の発生等が懸念されます。
このことから、平成27年3月に「南相馬市橋梁長寿命化修繕計画(当初)」を策定し、後保全型の維持管理から予防保全型の維持管理へと転換を図ってきたところですが、下記に示す社会情勢の著しい変化や国の制度改正等が行われたことを受け、当初計画を見直す必要が生じました。
年月 | 内容 |
---|---|
平成24年12月 | 中央自動車道・笹子トンネル天井版崩落事故発生 ・道路構造物の老朽化が社会問題化 |
平成26年4月 | 「道路老朽化対策の本格実施に関する提言」 ・社会資本整備審議会(道路分科会)建議 |
平成26年7月 | 道路法施行規則改正 ・定期点検の義務化、点検手法を規定(近接目視、健全度判定区分等) |
令和2年4月 | 個別補助制度(道路メンテナンス事業補助制度)創設 ・地方自治体が補助制度要件を満たした長寿命化修繕計画を策定・公表することで国が道路構造物の老朽化対策を支援 |
令和3年4月 | 個別補助制度(道路メンテナンス事業補助制度)の改正 ・長寿命化修繕計画に老朽化対策における基本方針、新技術の活用方針および費用の縮減に関する具体的な方針を定める。 |
橋梁長寿命化修繕計画の改訂に当たっては、道路法施行規則改正に伴い、近接目視による定期点検により管理する全橋梁561橋のうち、判定III「早期に措置を講ずるべき状態」にある65橋を対象に修繕を計画するとともに、道路メンテナンス補助制度に規定される要件(注釈1)について、本市における方針及必要な事項について定めました。
また、今回の改訂により、橋梁長寿命化修繕計画(当初)の目標でもある橋梁の長寿命化、修繕コストの縮減及び維持管理の平準化をより具体化するとともに、新技術を活用し、限られた財源及び人材の中で、安全、強靭かつ持続可能な道路インフラを維持するため実施可能な修繕計画に改訂しました。
注釈1 個別補助制度(道路メンテナンス事業補助制度):道路メンテナンス事業補助制度要綱(国道国技第152号 令和2年3月31日 国土交通省通知)

2 現状と課題
- 橋梁をとりまく環境の変化(東日本大震災の余波)
・土地利用の変化
・修繕コストの増加 - 近接目視点検の原則化(点検制度の向上と費用増加のジレンマ)
・道路法施行規則の改正
・近接目視による損傷の顕著化
・点検費用の増加 - 橋梁維持管理に携わる技術者不足(技術者不足の慢性化)
・人材不足、専門性の向上
3 基本方針
【基本方針1】メリハリのある効果的な維持管理計画の推進(橋梁トリアージ)
【基本方針2】点検・診断体制の強化(スキルアップ)
【基本方針3】新技術活用の推進(DX化)
南相馬市橋梁長寿命化計画(改訂版) (PDFファイル: 2.3MB)
対象橋梁 位置図(鹿島区) (PDFファイル: 12.9MB)
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更新日:2022年07月25日