新市名称「ひばり野市」(令和8年10月1日)

更新日:2026年10月01日

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 令和8年(2026)は、平成18年(2006)1月1日に小高町・鹿島町・原町市が合併して「南相馬市」が誕生してから20年という節目の年に当たります。「ひばり野市」は、平成18年の合併に向けて協議を進めるなかで、一度は決まりかけた新市の名称です。

 今回のちょこっと☆みゅーじあむでは、「ひばり野市」ではなく「南相馬市」という新しい市の名称がどのような経緯で決まったのか紹介します。

合併協議のはじまり

写真① 協議会だより 創刊号(平成16年3月1日)

写真①『協議会だより』創刊号 平成16年3月1日 当館蔵

 平成11年(1999)ころから平成22年(2010)ころにかけて、全国各地の市町村で行われた大規模な合併は「平成の大合併」と呼ばれ、相馬地方では平成12年(2000)ころから市町村合併の動きが本格化しました。

 当初は、相馬地方の2市3町1村(相馬市・原町市・小高町・鹿島町・新地町・飯舘村)の合併が模索されましたが、調整がむずかしくなったことから、原町方部環境衛生組合を構成する原町市・小高町・鹿島町・飯舘村による合併が模索され、平成16年(2004)2月、この1市2町1村から構成される南相馬合併協議会が設立されました。(写真①)

 合併協議会では、合併の方式や期日、新市建設計画をはじめとした50項目が協議・調整されました。この協議事項のひとつが新市の名称です。

新市名称の募集と決定

 平成16年6月には、住民の合併への関心を喚起し、住民参加の推進を図ることなどを目的として、住民に対して新しい市の名称の募集が行われました。約1か月間の募集の結果、応募総数3204件、905種類の応募が集まりました。(写真②)

 この結果にもとづき、合併協議会の新市名称を協議する小委員会では、「なめかた市」「行方市」「ひばり野市」「南そうま市」「南相馬市」の5候補を選定します。そして、合併協議会の委員の投票が行われました。

 投票の結果、「ひばり野市」が最も多い得票を得たものの、規定で定める3分の2を超えなかったため、「ひばり野市」と「南相馬市」の上位2候補による決選投票が行われました。しかし、またしても3分の2に満たなかったため、得票数の多い「ひばり野市」が新しい市の名称として決まりました。(写真③)

 このことは、合併に関する住民説明会において各地域の住民から決定過程に関する質問が出されるなど、その後の合併協議に与える影響は少なくありませんでした。

写真② 協議会だより 第4号(平成16年6月1日)

写真②『協議会だより』第4号

平成16年6月1日 当館蔵
写真③『住民説明会資料(中間報告)』  平成16年 当館蔵

写真③『住民説明会資料(中間報告)』

平成16年 当館蔵

新市名称問題と「南相馬市」の誕生

写真④『南相馬市 誕生ガイドブック』 平成17年2月 当館蔵

写真④『南相馬市 誕生ガイドブック』 平成17年2月 当館蔵

 平成16年11月に飯舘村が合併協議会から離脱し、合併の枠組みが変わったことにより、新市の名称が再び合併協議会の議題として上がります。その協議のなかで「相馬ひばり野市」という名称が提案されるなど紆余曲折を経て、翌12月に「新市名称にかかる住民意向調査」を実施することになりました。これは、各市町での十分な理解が得られなかったため、議論の末、住民の意見を直接反映させるためアンケート方式で名称を選出する方法が最善であるとの結論にいたったことによります。

 このアンケート調査の結果、応募総数1万2680件、名称候補818種類が集まりました。その結果、1位が「南相馬市」、2位が「原町市」、3位が「ひばり野市」となり、「南相馬市」が新市の名称として決まりました。

 その後も合併に向けた協議は精力的に進められ、平成16年12月27日にすべての項目の協議が終了し、翌年1月16日に合併の賛否を問う住民投票が行われ、賛成63.1パーセント、反対36.9パーセントという結果となりました。そして、2月26日に福島県知事、合併協議会委員、3市町長の出席のもと合併調印式が執り行われました。

 こうして平成18年1月1日に「南相馬市」という新しい市制がスタートしました。(写真④)

むすび

 南相馬市合併から“もう20年”という方もいらっしゃれば、“まだ20年”という方もいらっしゃると思います。歴史というには20年はまだ早いのかもしれません。しかし、今回紹介した新市の名称をめぐるさまざまな出来事も、いずれ南相馬市の歴史として語られるのではないでしょうか。そして、合併協議の内容を住民に知らせる『協議会だより』をはじめとするさまざまな資料は、南相馬市の最初の歴史を語る「現代の歴史資料」といえます。

(森 晃洋)

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