タンポポのはなし(平成29年5月1日)

春いっぱいの季節ですね。お散歩には最適な陽気です。
春と言えばあちこちでタンポポを見かけます。小学生ですらこの植物を知らない子はまずいないでしょう。
これほど誰にでも名前を知られている植物も珍しいのではないでしょうか。
「タンポポ」
その名前の響きにも不思議な魅力があります。可愛いような無邪気なような、なんとも言えない印象を与えます。タンポポの黄色い頭のような花と綿毛になった時の姿は何度見ても楽しいものです。

エゾタンポポ

このタンポポにもいくつかの仲間がいるのをご存知でしょうか。
在来の植物としては日本には約30種類のタンポポが、世界を見渡すと分類の仕方にもよるのですが約500~2500種類のタンポポが存在しています。
日本人である私たちにとっては里山や都市部に生育しているイメージが強いタンポポですが、実は地球の北半球を中心にとても広大な範囲に存在しているのです。小さくかわいらしい外見とは裏腹に、その勢力の大きさに驚かされます。
さて、この恐るべき植物タンポポですが、南相馬市には3種類のタンポポが良くみられます。
そのうちの2種類は黄色のタンポポで、ひとつは日本に古くからいた在来種の「エゾタンポポ」、もうひとつは外来種である「セイヨウタンポポ」です。セイヨウタンポポは明治時代にヨーロッパから北海道に野菜として持ち込まれたと言われています。
エゾタンポポは国内では東北から北海道を中心に生育しており、田畑の畔(あぜ)や雑木林の周辺によくみられます。
一方でセイヨウタンポポは日本の全国各地にみられます。
この二つのタンポポはよく似ていますが、開花している花を横から観察すると「総苞片(そうほうへん)」という「がく」のような部分が反り返っているので見分けることができます。(セイヨウタンポポがそり返っているのが写真でわかるかと思います。)

エゾタンポポ

セイヨウタンポポ
そしてもう一つ、珍しいタンポポを紹介します。
白っぽいクリーム色の花のタンポポで、名前を「オクウスギタンポポ」と言います。この種類は見たことが無いという方もいるかもしれません。まちの中よりは畑の畔や林の縁の明るいところ、神社の境内などに生えているところを見かけます。

オクウスギタンポポ

オクウスギタンポポとエゾタンポポはどちらも東北で見られるタンポポですが、オクウスギタンポポは関東地方ではほとんど見ることはできません。もしも関東地方にお友達がいたらぜひお国自慢の話のタネにしてみてはいかがでしょうか。
春のお散歩のときにはそんなことを考えながらこの小さな植物に目をとめてみるときっと面白いはずです。もしかすると、ここでは紹介しなかった別のタンポポも見つかるかもしれませんよ?
(仲川 邦広)

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更新日:2024年04月01日