感染症情報
相双地域の感染症流行状況
手足口病が流行しています(注意喚起)
手足口病
相双地域で手足口病の感染が増加傾向にあります。
手足口病は、夏季に流行のピークを迎える小児に多い感染症です。予防のために手洗いを徹底して、接触感染を防ぐためにタオルの共有をしないなど、感染を広げないようにしましょう。
症状
口腔粘膜と手や足などに2~3ミリメートルの水疱性の発疹、発熱、食欲不振などがみられます。
基本的には3~7日で治癒しますが、まれに重い合併症を引き起こす場合があります。
感染経路
飛沫感染(咳やくしゃみで飛散した飛沫の中のウイルスが口に入ることにより感染します)
接触感染(ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることにより感染します)
治療方法
症状を緩和する対症療法がおこなわれます。
留意事項
上記の症状がみられる場合は早めに医療機関を受診しましょう。特に乳幼児同士の濃厚な接触が起こりやすい保育施設などでは感染が広がりやすいため、子供の体調の変化に気をつけましょう。
手足口病の予防
- 食事の前や排泄後、赤ちゃんのおむつ交換の後など、こまめに石けんと流水による十分な手洗いを徹底しましょう。
- 家族や身近な方が感染した場合は、タオルの共有を避けましょう
- 乳幼児が良く触れる場所やおもちゃなどの消毒をこまめに行いましょう。
- 熱中症には十分注意したうえで、近距離での会話など、場面に応じてマスクを正しく着用しましょう。
そのほかに増加傾向のある感染症
マイコプラズマ肺炎(流行に注意)
肺炎マイコプラズマという細菌による呼吸器感染症で、小児や若い人の肺炎の原因として比較的多いものの1つです。飛沫・接触感染により感染が広がります。感染してから発症するまでの潜伏期間は長く、2~3週間くらいとされています。
主な症状
発熱や全身の倦怠感(だるさ)、頭痛、咳などの症状がみられます(咳は少し遅れて始まることもあります)。咳は熱が下がった後も長期にわたって(3~4週間)続くのが特徴です。肺炎マイコプラズマに感染した人の多くは気管支炎で済み、軽い症状が続きます(一般に、小児の方が軽症で済むといわれています)が、一部の人は肺炎となったり、重症化したりすることもあります。また、5%~10%未満の方で、中耳炎、胸膜炎、心筋炎、髄膜炎などの合併症を併発する症例も報告されています。
予防と対策
保育施設、幼稚園、学校などの閉鎖施設内や家庭などでの感染の広がりはみられるものの、短時間の曝露による感染拡大の可能性はそれほど高くなく、濃厚接触により感染することが多いと考えられています。普段から流水と石けんによる手洗いをすることが大切です。また、感染した場合は、家族間でもタオルの共用は避けましょう。咳の症状がある場合には、マスクを着用するなど”咳エチケット”を守ることを心がけましょう。
咽頭結膜熱
アデノウイルスによる感染症で、発熱、のどの痛み、結膜炎といった症状をきたします。特別な治療法はなく、対症療法が中心となり、眼症状が強い場合は眼科的治療が必要になることもあります。また、新生児に感染した場合は全身性感染を起こしやすく、重症化する場合があります。飛沫・接触感染が主な感染経路となるので、手洗いやうがいをして、感染者との密接な接触を避けるようにしましょう。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎
A群溶血性レンサ球菌による感染症で、2~5日の潜伏期間の後、突然の発熱、喉の痛み、舌が苺状に腫れるなどの症状が現れ、嘔吐を伴うこともあります。通常、熱は3~5日以内に下がり、主症状は1週間以内に消失する予後良好の疾患といわれていますが、まれに重症化し、喉や舌、全身に発赤が拡がる「猩紅熱(しょうこうねつ)」に移行することがあります。合併症には肺炎、髄膜炎、敗血症、急性糸球体腎炎、リウマチ熱があります。主な感染経路は飛沫・接触・経口感染で、毎年「春から初夏」及び「冬」にかけて子供を中心に流行しますが、大人でも感染することがあります。手洗いや手指消毒、有症時のマスク着用などの衛生対策で予防をしましょう。
そのほかの感染症にも気をつけましょう
新型コロナウイルス感染症
SARS-CoV-2と呼ばれるコロナウイルスによる感染症で、のどの痛み、咳、鼻水・鼻づまり、体のだるさ、発熱、筋肉痛など全身の症状が出ることが多いです。軽症の方は発症後1週間以内に症状が軽快することが多いですが、高齢者や基礎疾患のある方、一部の妊娠後期の方は重症化リスクが高くなります。飛沫や接触感染、エアロゾル感染により感染が広がるため、手洗い・手指消毒や換気など衛生対策を心がけましょう。
RSウイルス感染症(厚生労働省)
RSウイルスの感染による呼吸器の感染症で、生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100パーセントの子供がRSウイルスに一度は感染するとされており、その後も一生にわたって再感染を繰り返します。潜伏期間は2日から8日(4日から6日が多い)で、発症すると発熱、鼻水、咳などの症状が数日続きます。多くの場合は軽症で自然軽快しますが、初感染の乳幼児の約3割では、咳の悪化、喘鳴、呼吸困難などが出現し、場合によっては細気管支炎や肺炎へと進展していきます。主に接触、飛沫感染が感染経路となっているので、手洗いやアルコール消毒などの衛生対策で予防をしましょう。
麻しん(厚生労働省)
麻しんウイルスによる感染症で、専用の治療薬はなく、対症療法が中心になります。一過性に強い免疫抑制状態を生じるため、合併した細菌やほかのウイルス等による感染症が重症化する場合もあり、合併症の肺炎・脳炎が麻しんによる2大死因といわれています。先進国であっても、麻しん患者の1,000人に1人が死亡する可能性があります。さらに、頻度は少ないものの(10万人に1人程)麻しんにかかってから数年後に亜急性硬化性全脳炎(Sspe)という重篤な中枢神経疾患を起こす場合があります。麻しんの最も有効な予防方法は、麻しんワクチンを2回接種することで、麻しん発症のリスクを最小限に抑えることです。麻しんワクチンを2回接種していない方、特に海外渡航をする方は、麻しんワクチン2回を済ませることをお勧めします。
麻しんは世界で流行している感染症です(厚生労働省) (PDFファイル: 539.9KB)
ヘルパンギーナ(国立感染症研究所)
発熱と口腔粘膜にあらわれる水疱性の発疹を特徴として急性のウイルス性咽頭炎で、乳幼児を中心に夏季に流行する夏かぜの代表的疾患です。
伝染性紅斑(りんご病)(国立感染症研究所)
ヒトパルボウイルスB19による感染症で、10日~20日の潜伏期間のあと、頬、手足に発疹が症状としてあらわれます。
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)(国立感染症研究所)
ムンプスウイルスによる感染症で、2~3週間の潜伏期間を経て唾液腺の腫脹・圧痛、嚥下痛、発熱を主症状として発症します。
蚊媒介感染症(厚生労働省)
蚊媒介感染症とは、病原体を保有する蚊に刺されることによっておこる感染症のことです。主な蚊媒介感染症には、ウイルス疾患であるデング熱、チクングニア熱、ジカウイルス感染症、日本脳炎、ウエストナイル熱、黄熱、原虫疾患であるマラリアなどがあります。
これらの感染症はおもに熱帯、亜熱帯地域で流行しています。これらの感染症を予防するには、なるべく身近で蚊を発生させないことです。そのためには、植木鉢の受け皿、お墓の花入れ、古タイヤ、空き缶・ペットボトルなど、水が溜まりやすい場所を作らないようにして蚊が卵を産み付けることを防いだり、成虫が潜みやすい下草を刈るなどして、蚊を近づけないようにしましょう。屋外の蚊が多くいる場所で活動する場合は、できるだけ肌を露出せず、虫よけ材を使用するなど、蚊に刺されないように注意してください。
ダニ媒介感染症(厚生労働省)
ダニ媒介感染症とは、ウイルス等の病原体を保有するダニに咬まれることによって起こる様々な感染症のことです。
ダニは、イノシシなどの野生動物が生息する環境のほか、民家の裏山や畑などにも生息しており、農作業や草刈り、キャンプなどの屋外での活動では、ダニに咬まれる危険性が高くなります。特に、春から秋にかけてはマダニの活動が盛んによる時期ですので、肌の露出を少なくする、 明るい色の服を着る、虫よけ材を使用する、外から帰宅した後もダニに注意するなど、きちんと対策することが重要です。もしもダニに咬まれてしまったら、無理に引き抜こうとせずに医療機関で処置してもらいましょう。
ノロウイルスによる感染性胃炎について
ノロウイルスはアルコール消毒が効きにくいと言われており、せっけん・流水による手洗い、手の触れる部分・台所用品・トイレ等は次亜塩素酸ナトリウムを薄めたもので消毒することが勧められています。
ノロウイルス食中毒予防対策リーフレット(厚生労働省) (PDFファイル: 753.9KB)
感染症を予防するには
(1)外出後の手洗い・うがい
外出後や食事の前に手洗いとうがいをしましょう。手を洗うときは、流水と石鹸で十分に手を洗いましょう。
- 手洗いの前に爪は切っておきましょう
- 時計や指輪などは外しましょう
(2)飛沫対策としての咳エチケット
感染症の多くは咳やくしゃみによる飛沫感染だと考えられています。咳やくしゃみが出るときはできるだけマスクをつけましょう。
- マスクを選ぶときは、顔のサイズに合うものや皮膚に合うものを選びましょう
- 使用したマスクやティッシュペーパーは必ずごみ箱に捨てましょう
(3)マスクを備蓄しましょう
例えば、インフルエンザにかかってしまった場合の咳エチケット用に7~10枚のマスクと健康な時の外出用に16枚のマスクが必要になり、合計20枚~25枚のマスクが必要になります。
もし、4人家族の場合、だいたい100枚のマスクが必要です
- この記事に関するお問い合わせ先
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健康福祉部 健康づくり課 健康支援係
〒975-0011
福島県南相馬市原町区小川町322-1(原町保健センター)電話:0244-23-3680
ファクス:0244-23-4525
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更新日:2024年10月29日