企画展「しらべてわかった! おだかの自然」 ―“自然が豊か”という言葉を追って―(令和6年4月1日)

更新日:2024年04月01日

馬、甲冑姿の男の子、たんぽぽ、チューリップなどが並ぶ帯状の画像

(◆本記事は「広報みなみそうま」の令和6年4月号に掲載したコラム「おしえて博物館(56)」をインターネット公開用に再編集したものです。)

企画展「しらべてわかった! おだかの自然」の展示風景

企画展「しらべてわかった! おだかの自然」の展示風景

 現在、企画展「しらべてわかった! おだかの自然」を博物館で開催中です(期間は2024年3月9日(土曜日)から5月6日(月曜日)まで)。本展は地質・化石、植物、菌類(キノコ)、哺乳類、野鳥、昆虫と、小高区の自然について幅広く紹介するものです。自然全般についての企画展は久しぶりの開催となります。ぜひこの機会にご来場ください。

 今回の展示にあたっては、博物館を事務局としてさまざまな分野の専門家による「小高の自然調査事業」を実施してきました。というのも、小高区の自然について総合的に知ることができる資料はこれまでになかったからです。

 南相馬市が合併によって生まれる前の鹿島町と原町市では、町史・市史の自然編の編さんにあたり、専門家による調査事業が実施されていたため、これらの地域の自然のことは町史・市史をひらけば詳しいことを知ることができました。一方で、小高町では同様の自然編は刊行されなかったため、この地域の自然(たとえば植物や昆虫)を調べるためには、学術論文や周辺の自治体史の自然編から推測したり、一般的な図鑑と照らし合わせながら目の前のものを調べるしかありませんでした。

 一般に、「自然が豊か」という言葉がよく使われます。ですが、自然が豊かであればあるほど、それらの全体像を自力で調べて理解することは困難です。

 調査事業の結果、昨年度に当館が市ホームページで公開した「小高の自然調査報告書」では、2,000種類近くにのぼる、岩石や化石、動植物のリストをまとめることができました。多くのことが分かった一方で、調べきれなかった点も多く残り、今後の課題となりました。

 小高区のことを思うとき、誰しもが、この多様な自然を、身近に、さらに言えば、身体の一部のように感じられたら良いと思います。それこそが「自然の豊かさ」なのではないかと思います。

 また、今回の調査事業および企画展は、市内外を含め、非常に多くの方がたのご協力を得て実現することができました。この場を借りてお礼申し上げます。

(仲川 邦広)

◆小高の自然調査報告書は下記のリンクからご覧いただけます。

https://www.city.minamisoma.lg.jp/portal/culture/museum/chosa/syuppan/4/22983.html

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