かきもち(平成31年1月4日)
「柿餅つくり体験記(令和3年3月1日)」には作り方を掲載しています。こちらもあわせてご覧ください。

明けましておめでとうございます。いよいよ平成最後のお正月を迎えましたね。みなさん、お正月はどの様にお過ごしでしたか?
お正月と言えば餅。いろいろな餅や餅料理がありますが、食べ方に地域性が出るのも餅の魅力です。
とくに東北は餅食文化が盛んで、餅をたくさん食べる地域です。お祝い事や季節の行事などのハレの日、お客様のおもてなしなど、餅は欠かせません。そうなると自然と餅の種類も多くなるものです。
餅は、主食にも、おやつにもなる食べものですが、今回はおやつとしての餅をご紹介します。
「柿餅(かきもち)」という餅を知っていますか?煎餅のようなおかきのことではありません。柿餅は干し柿を練りこんだ餅です。
東北地方ではそれほど珍しくないのですが、それ以外の地域ではあまり作られていない餅です。私は餅があまり得意ではないのですが、この柿餅だけは毎年食べたいと思う餅です。
南相馬周辺では道の駅や農家の直売所などでも売られており、自分で作らなくても比較的簡単に入手できます。
餅を搗く時に干し柿を入れて搗くと柿餅になりますが、もともとは米粉で作るのが主流でした。米粉と干し柿を一緒にふかし、それを搗いて形を整え、半月型にしたものがスタンダードな柿餅のかたちです。練りこんだ干し柿により、餅は柿渋色のような色になります。(写真は切り餅型のタイプ)また、干し柿作りの時にむいた柿の皮を干しておき、それを細かくして餅や米粉に混ぜるというやり方もあります。作り方は家庭によって様々です。
干し柿のほのかな甘みが素朴な味わいであり、焼いてそのまま食べてもオーケー、また、お好みで砂糖醤油などをつけて食べても良しと、お好みでそれぞれおいしく食べられます。
素朴な味の柿餅には農家のおやつといった趣があり、故郷を離れている方には懐かしい味なのではないでしょうか。

干し柿

焼いた柿餅
なめらかに丁寧に搗かれた柿餅も良いかもしれませんが、米粉の質感の残ったざらついた柿餅の方が私は好きです。
私の思い出・・・・
昔、祖母がよーくなめらかになるまで搗いた柿餅に「こんなにモチモチした柿餅じゃない方がいい。もっとボソボソのやつが良かった。」と言ったら、「せっかくこの方が喜ばれっぺと思ってなめこくしたのに、なぁんだべ変わったやつだなー。」とがっかりしていました。食の好みっていろいろなのです。
(川崎 悠)


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更新日:2024年04月01日