市長への手紙「農地除染完了時期について(2)」

(男性)

 私の知人は南相馬市に畑を持っており、農地除染を待っていますが、まだ除染は開始していないようです。そして、その農地除染のために農地には何も植えずにいるとのことです。当初の3月末完了時期に合わせて種も買ったようですが、それも無駄になったようです。本来、3月末に完了していれば作物を植えることができたところを、完了時期がずれることによって、植えられない日々が続き、買った種も無駄になっているのです。もちろん植えたことによって農地除染の作業時期と被っては困るので、除染前に植えるということも困難です。収穫後の除染も対応するとのことですが、おそらく収穫時期は今植えても年を跨いでしまう可能性が高いとのことで植えていないとのことです。20キロメートル圏外の地区は作付制限はかかっていませんが、これらのことが原因により作付が困難な状況が続いており、損失が発生していることに関して「誰が」「どのような形で」責任を取ることになるのか、もしくはそのような段取りが決まっているのかどうかお伺いいたします。

 農地除染の遅れにより農作物の作付けができなかった方がいらっしゃるという件についてでありますが、農地除染については、昨年11月以降、例年に比べ雨の日が多く、機械を農地に入れられない状態が続いたため、大幅な遅れが生じました。これを受けて、本年2月に「平成27年産米の作付け意向調査」を行い作付けするとの回答を頂いた水田については、優先的に除染を行い作付けまでに完了しました。
 しかし、畑の除染の遅れは挽回することができず、春野菜の作付けに支障が生じた面もあったと考えております。地元復興組合の皆さんの参加を呼びかけながら除染作業を進めて参りましたが、結果として、除染に遅れが生じたことは、大変申し訳なく考えております。
 責任の所在のお質しもございますが、まずは早期の除染完了に向け、作業員を増員しながら着実に除染を進めるとともに、進捗状況について広報等を通して、随時お知らせして参りますので、何卒、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。