市長への手紙「解除の安全性」

更新日:2018年12月25日

(男性)

 除染をした結果、線量が下り故郷へ帰る事が叶う、というがそれは本当ですか?今回の除染では住宅のすぐ横にある山林には手を付けていません。
 何の為に解除を急ぐのか?誰の為の帰還なのか?人命を預かる責任者の判断基準は何なのか?
 そもそも除染が必要となった根本要因の放射能をまき散らした原発の炉心はどのような状態なのか?事故当時と何も変わっていないのに本当にリスクは無いのか?
 放射能汚染とはそんな簡単なものなのか?なぜ長期生活で蓄積する影響は語られないのか? 
 解除と同時に石棺の話。放射能を防ぐ事も、廃炉も出来ない状況が明確になりました。南相馬市は人の命を守る為、今一度「避難勧告」するべきではないですか?

市の回答

 はじめに除染に関してですが、避難指示区域における国直轄の宅地除染については、本市が「南相馬市除染推進委員会」に意見・確認をいただきながら、書類確認及び現地モニタリングを行い、線量の低下と除染が逐一実施されたことを確認しています。
 また、山林(森林)の除染については、国が生活圏の空間線量率を下げることを目的に、住宅等の近隣の森林除染を着実に進めております。
 一方で、住宅等の近隣以外の森林の除染等については、面積が広大であり対応が難しいことから、現在、除染の対象にはなっておりませんが、国は、本年2月に環境省と農林水産省、復興庁によるプロジェクトチームを設置し、福島の森林・林業を再生するための取り組みの検討を始めたところです。
 次に、避難指示の解除に関してですが、国が示した避難指示解除の条件とともに、市民説明会による意見等を踏まえ、本市が国及び県に提示した条件等が整ったことから、国、県及び市による最終的な協議の結果、平成28年7月12日に市内の居住制限区域及び避難指示解除準備区域が解除されました。
 しかしながら、国、県及び市ともに避難指示解除がゴールではなくスタートと捉えておりますので、今後とも国、県及び市が一丸となって、南相馬市の復興に向けた取り組みを着実に進めてまいります。
 また、東京電力福島第一原子力発電所については、国は原子炉の冷温停止状態が確認されていることから、直ちに危険が及ぶ状況はないとしており、本市としても、改めて市民の皆様に避難をさせる状態ではないと捉えておりますが、今後とも国及び東京電力に対しては、市民の皆様の安全安心を最優先に廃炉作業が着実に進められるよう、要請してまいります。
 最後に、放射線の身体への影響に関してですが、放射線が人体に及ぼす影響を軽視している訳ではありません。健康へのリスクに関しては、被ばくすると細胞の中の遺伝子が傷つきますが、低線量の場合は、たとえ傷ついたとしても自然に修復する機能が働きます。高線量の食物を継続して食べなければ、放射性セシウムは尿などと一緒に排出され、半年ほどで検出されなくなることが分かっています。
 また、「国立がん研究センター」が発表した放射線によるがん発生の危険度を他の危険因子と比べた場合、野菜の摂取不足や運動不足、肥満、喫煙の方がよりリスクが高くなるとされています。
 現在、本市ではガラスバッジで外部被ばく線量の測定、ホールボディカウンターで内部被ばく線量の測定を行っております。本市の追加被ばく線量はほとんどの方が年間1ミリシーベルト未満と低いことから、長期的にみても放射線による健康へのリスクは低く抑えられているものと考えております。

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